木村 嘉之 自己紹介へ

可視化すると面白い③(サーモグラフィーによる実物件測定)

公開日:2025/08/22(金) 更新日:2025/08/23(土) 家づくりのこと日々のこと

 

設計(営業)の木村です。

 

お盆前に、香川からお世話になっている先生に お越し頂きまして

実物件の室温状態をサーモグラフィーで測定いたしました。

物件は、エスコートホームのものとなります。

 

弊社で一昨年より室温および電力を実測しているものです。

空調換気工法は、ファース工法を採用しております。

 

小屋裏エアコン1台による全館空調ではあると、消費エネルギーは居室間歇型と比較して大きくなることを危惧し

周辺環境(建物)の影響を取り入れた日照条件のシミュレーションを行い、窓配置と大きさ(面積)を工夫し

パッシブデザインを取り入れることで、空調換気エネルギーの低減を狙いました。

(設計時、座学で勉強していた内容を初めて実物件に活かしました。現在は以前よりアップグレード。来年はもっと)

 

UA値0.41W/㎡K、ηAC=1.0、ηAH=2.4、BEI=0.51(建築時は 標準エコキュート JIS 3.3 )

 ※日射遮蔽装置含む、申請値ではないこと

 ※付属物は HEAT20 25/7/2プレスリリース 評価法ではないこと

 ※BEIは申請内容の日射遮蔽付属物を考慮した UA値、ηAC、ηAH のみ差替え

 

当物件は、日射遮蔽 及び 日射取得 が高いバランスで設計しました。

意匠については、自分の建築の師匠(初めて建築で就職した会社の上司。昨年弊社に来社。)

からは辛口の評価を頂きました。

(懐かしく、、、昔のように指摘してダメ出し頂けることが、嬉しくて嬉しくて、たまりませんでしたが…)

ボスは今でも成長させてくれる愛情に感謝です。

一応下記対外評価頂きました。

 ・2023年 しまね建築コンクール 江津庁舎などの公共施設、設計事務所が意匠に全振りしたものの中で、最終審査候補に

 ・miratap / asolie  95点 (70点以上で認定  相対的な指標、比較的に高い評価)

 ・ハウスオブザイヤー2023 特別優秀賞

 

下写真がサーモグラフィーのものです。階層が2つ上の小屋裏エアコンの設定温度は27℃です。

 

サーモグラフィーで測定すると、リビングは温度ムラが比較的に少ない均一な緑色で26-27℃くらいです。

壁や床の表面温度と室温の平均値を指標とし、快適室温を判定すると言われております。

比較的に均一ということは、温度ムラが少ない状態です。

 

ただし、課題はあります。暑い夏です。

(HEAT20でも最近発表されました。

 夏や中間期対策が必須。この内容は後日ブログだったり発信しようと思います。内容が専門的なので)

 

1階は快適ですが、2階は26度~28度になっており

作業性を伴ったり、パソコンの放熱を受ける室は、1階が快適な分、暑いと感じます。

原因を調査する為に、ガラリの風量測定を行い、今回、サーモグラフィーでも測定いたしました。

 

ホームズ君による計算も進めましたが、ファース工法の再現は空調換気方法が独特な為

実際に発生している熱移動を再現できず、定性的な評価にしか使えない印象です。

 

こうした取り組みを通じて、日々改良を重ねております。

現在、夏対策に向けた ファース工法の弊社オリジナルの改良策を開発中です。

まずは、こちらの物件で実験予定です。

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